絵を描き始めるとき、何からはじめますか?
体験レッスンに来られる方で多いパターン
作品はいくつも描いているけれど納得がいかない
これでいいのかなと思っている
そういう方々に多いパターン
習い事で絵を描いている方
自己流で描いている方
聞いてみると、まず写真検索から始めて、描きたい対象の写真を見つけて描いている人が多いです
でもこれってよく考えると、その写真を撮った人の構図をそのまままねている
もしくはそのまま模写しているに等しい
これってもったいないですよね
自分の作品を描いているのに、完全なオリジナルじゃないので。
まずは自分の作品を描こうというテーマで、お勧めする内容です。

目次
- アイデアを思い浮かべる
- アイデアを描いてみる
- 構図を決める
- イメージを固める
- テーマを決める
アイデアを思い浮かべる
何を描きたいか
頭の中でイメージしてみる
心が動かされた景色
印象に残ったシーン
ふと立ち止まって見たもの
描いたみたいと感じたものを思い浮かべて
何かの言葉から感じた画像
何かを触って感じたもの
頭の中の心動いたものを自由に
まずはこの頭の中の構想を、引っ張り出すことが大事です。
与えられた課題や、デッサンの練習、検索した写真を探すのではなく、自分の頭の中で思い描いたもの
これこそがオリジナルのはじまりです。
アイデアを描いてみる
思い描いたものを描いてみる
まずは自分が描きやすいサイズの四角を描いて。
小さいメモサイズでも、画用紙4/1歳サイズでも、気楽に描けるサイズで、四角を描く
横でも縦でもいいです。
鉛筆やボールペン、サインペンなど日頃使っている画材で。
鉛筆の場合は、自分の筆圧にもよりますが、力を抜いて描けるようにやや柔らかめの芯がお勧め
リラックスして思いつくまま自由に描いてみてください。
思いつくまま何点か描く感じで。
同じ題材でいろんな構図を楽しむ
思いつく構想をたくさん描いてみる

同じ題材でも。まったく違う題材でも。思いつくまま描く感じです。
ざっくりとはみ出しても全然いいです。
頭の中で思い描いたものを自由に
上手く描くとかは、考えず〇△□で表現してもいいです

自分自身が考える画像が想像でくればいい感じです。
四角の横の構図から、縦に描いてみるものありです。
また違った発想が出てくるかもしれません。
大まかに描いてみる
数点描いて、仕上がりを想像してみてください。
どの絵を描きたいか。
どんな気持ちか。正直になってスケッチを眺めてみましょう
この段階で定まらなければ、このままスケッチブックをかばんにいれたまま、アイデアが思い浮かんだり、心動かされたもの、事があったときに再び絵柄を描いてみてください。
描きたいなと思ったタイミング、その時の気持ちで、このスケッチから何かが生まれてくるかもしれません。
気軽にメモスケッチ、描き留めておきましょう。
デジタル一眼レフ
構図を決める
数点描いたアイデアスケッチの中から、1点選びます。
今描いてみたいのはこれっていう感じで選びます。
その絵柄を、より具体的に描いていきます。
具体的に選んだテーマを絞り、さらに数点同じテーマで描いてみる
そうすると、仮に山というテーマで描くとします
構図によっては山が描きたいのか
山の上に浮かぶ雲と青空に心動かされたのか
山を眺めながら歩く人物にドラマ性を感じたのか。
山を背景に山登りしている途中に見た野花に感動したのか。
具現化してみると選んだ「山」のスケッチから、実は描きたいの物は、勇気をもって踏み出し登山に来た人物だったりということが明確になってきます。
それらをまた配置を変えたり、山と空のバランスを変えてり。
選んだスケッチに対してさらに数点描いてみる。いろいろ試してみるとあっという間に数点の構図ラフに。
描き方はざっくりで。
人物や物も、〇△□レベルで十分です。
右によせてみたり。
大小関係を変化させてみたり
四角の中で大きさがちょっと変わるだけで、構図は大きく変化します。
仮に山のアイデアスケッチ①を選んだとしたら。

道をえがいてみたり。

四角を縦の構図にしてみたり。

絵柄のテーマ以外に縦や横の構図、円形や三角の輪郭にしてみるなどもありです。
そうやって選んだアイデアをさらに具体化、イメージをふくらませていく感じです。
(自由テキスト)イメージを固める
構図ラフをいくつか描いてみて、その中からお気に入りを1点選び出します。
選んだ絵柄をより具体的なイメージを固めていきます。
季節はいつ?
時間帯は?
どの部分に心を動かされたか?
温度は?
湿気は?霧なのかさわやかな空気なのか。
天気は?
色合いは?
山の色、空の色は?
雲の方向は?
そこに登場する人物の生きざま、そこに存在する野花の心情など、小説の物語を作っていくかのように。
また自分自身がこの作品で何を訴えたいか?などなど。
イメージを固めながら、選んだ図柄の詳細をもう少し細かくざっくりと描いてみます。
いよいよ下絵の前段階の大まかなラフ(大ラフ)となるわけです。
より詳細な設定を想像しながら、よりイメージをふくらましてください。
テーマを決める
ここで選んだ図柄の設定も決めて、より具体的な想像をした状態です。
さらに描いて仕上げるときに、方向がバラバラにならないようにテーマを決めます。
わかりやすくいうと、お題です。
描いていくうちに「何を主体に描きたかったのか、何を言いたかったのか」迷いが出てくる時があります。
もしくは描いているうちに「なんだか違うなぁ」と感じたり。
そういう場合大半が、このテーマがはっきりしていない場合が大いにあります。
この構図で何を表現したかったのか?
お題を考えてみるとはっきりする。
できれば名刺ではなく、形容詞的なお題がおすすめ。
上記(例)の山の絵柄を「山」というお題にしてしまうとあいまいな感じです。
仮に縦の構図③に決定したとして。
冬の雪山を見上げて、光が差し込んだ瞬間、登山途中の死ぬかと思うような寒さやしんどさが一気に吹っ飛び、この山の山頂を照らす太陽の光に「生」を感じて感動したとしましょう
その感動の習慣を描きたいと、この図柄を選んだとしたら、
みたいなことを考えてみるとお題も定まっていきそうです。
あくまでも自分の絵に対する気持ちを固めるための題材なので、好きな表現、自由な表現で構いません。
「厳しくも優しい山師匠」「わが父とともに」(笑)。自分自身が感じたままのことを言葉に置き換えてみる感じです。
実際に個展などに飾るときは「〇〇山」だけでもいいですが、これは描く過程で迷子にならないための道しるべというか決意固めのようなものですが、とても大事。
逆にお題を決めることで、より細部を描いて詰めていくときに悩みなくスムーズになります。
描く絵の仕上げをしっかり固めて、より想像をふくらます必要があるので、イメージを確定して描けるには近道だということです。
これってすごく大事です。作品を仕上げていく過程で「なんか違うなぁ」と感じたり、描いている作品が仕上がらない原因は、この諸段階のイメージの固めが弱くしっかりとしたテーマ決めがされていない場合が多い。
作品を仕上げる前に飽きるというか、仕上がらないんですよねとお悩みの方は、最初のざっくり描く構図ラフで練り上げるようにしてみてください。
最初に落書きのような感じでスケッチした、直感的に描いたスケッチブックをもとに。
(自由テキスト)まとめ
CGで描くにしても、アナログで描くにしても。
なじり描きや写真の模写は絵の技術を身につけるのは効率的なやり方。
写真は写真家さんの作品
作家さんお作品は作家さんに著作権があります。
まねて画法を身に着けたり、色彩や構図の感覚を身に着けたりとレッスンで使用するレッスン方法です。
でもそれと同時に、自分自身のアイデアもふくらませておく。
オリジナルの作品に向けて。
絵は自由なのだから。
アイデアメモスケッチにアイデアを忘れないうちに、心が動いたその瞬間に描いておいて。
もちろんご自身で写真に収めておくのもおすすめです。
アイデアメモスケッチと写真などの資料で、是非オリジナルの絵の作品制作に挑戦してほしいものです。
絵のご相談などお気楽にお問合せ下さい

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