目次

- 店頭での浮世絵の見方
- 浮世絵の価格決定ポイント
- 浮世絵の分類について
- 浮世絵と絵師
- 浮世絵の保存状態をみる
浮世絵に興味がある
浮世絵を買ってみたい
浮世絵をインテリアとして飾ってみたい
詳しくないとお店に入りにくい
敷居が高そう
価格が高そう
そんな不安な方に、浮世絵との距離を縮める、浮世絵巡りのお勧め
今回は価格について主体に説明します。
日本の芸術、浮世を巡りを楽しみ、気軽に手に取ってみてください。
店頭での浮世絵の見方
敷居が高そう、専門的な知識がないと入りにくい、価格が高そう
そんな不安をお持ちの方
もっと気楽にお店に入ってみてください。
浮世絵専門店、骨董品屋、古書店などで探すことができる
最近では海外の方の出入りも多く、興味だけで来られる方も多い
そういった対応に店員さんは優しく接してくださいます。
気楽に「浮世絵が見たい。」と声をかけてみてください。
とはいえ多少の知識がないと、店員さん(専門の方)の情報を引き出すことは難しい。
どういった図柄に興味があるのか
どれぐらいの予算なのか
浮世絵とは
江戸時代に成立した絵画様式で、表現技法は肉質画と木版画のふたつがある。
主に錦絵とよばれる技法、木版を使用したの版画が、浮世絵としては知られている。
店内で置いてある浮世絵に木版画もしくは肉質画と表記されている
版画では、当時摺りおろされたままの状態で、今日まで保存されたものを「摺りっぱなし」「オリジナル」などと呼ばれる
この版画では初摺りと後摺りがあり価格は大幅に違う
他に版画の復刻物(複製品)がある
江戸時代、明治時代~現代での複製で、現代においては和紙に印刷されたコピー商品もある
価格もかなり安く購入できる
あと巧妙に細工されたオリジナルに似せたもの(偽物)があるが、専門家により見分けられており店頭に置かれるときは「不明」などと表記されており、価格も安価。
偽物とはいえ、明治時代、大正時代に摺られたものは、古色つけや日光にさらしたり、それなりの風合いも手触りもリアルで、偽物と理解して上で購入するのも一つあり。
江戸時代のいつ?(中期、後期?)描かれたものなのか?どんな画家に描かれたのか?など質問しながら選ぶのも楽しい。
図柄から、その当時の風景や生活、衣食住、などが感じられ、眺めるだけでもタイムスリップ感を楽しむことができる。
浮世絵の価格決定のポイント
店頭の一部に山積み商品「メクリ」と称され明治時代の錦絵など3,000円~という安い価格でおかれている。
浮世絵三枚続きのハナレ(三枚そろっていないもの、三枚の内一枚のみなど)、保存状態の悪いものなどがある。
専門家やお店によって価格の設定は多少違いはあるが、浮世絵の価格はどう決まるのかのぞいてみる。
- 絵師
- 図柄
- 保存状態
- 希少性
いくつかあげれる、そう中でも絵師によっての価格決定が最も重要。
絵師の価格は作品の芸術性、制作された時代、師系、市場の人気などが影響する。
江戸時代から明治時代まで浮世絵を描いた絵師は数千人といわれている
特に絵師の若描きの作品が代表作になり得やすく、高額となる。
とはいえ例外もあり、春信、北斎など初期、中期、後期でもあまり価格がかわらない絵師もいる
一般的には浮世絵といえば版画ととらえられる。
複数存在する版画に比べて、1点しかない肉質画のほうが高値になりそうなものですが、一般的には版画より肉質画のほうが安価な場合が多い。
これには海外で先に浮世絵版画が認識されたことなどによるという話がある。
面白いほどよくわかる浮世絵入門浮世絵の図柄の分類

浮世絵は図柄や趣向で価格が違う
当時の世相、風俗を描いた浮世絵
それぞれの題材を得意とした絵師の代表作で分類されている
店頭でもこれらに分類されておかれていることが多い
美人画
一般的にもっとも人気な美人画
「女絵」ともいわれる
浮世絵を代表する題材で、浮世絵の中でも4割ほどが女性風俗を描いたものともいわれる
代表的な絵師
喜多川歌麿、豊国、菊川英山、英泉、国貞、国芳などがある
新装版 日本画画材と技法の秘伝集: 狩野派絵師から現代画家までに学ぶ役者絵
美人画に次いで人気の役者絵
浮世絵肉質画の時代から画材として歌舞伎は描かれていたが、劇場付きの絵師が描く役者絵が現在まで続いている
役者絵の絵師をいくつか挙げてみる
鳥居清信、奥村政信、西村重信、石川豊信、、国貞、国安、国芳、豊重、など
役者絵は全身像が多く、写楽などは有名
風景画
役者絵、美人画についで作品が多い風景画
有名な絵師として
葛飾北斎、歌川広重、歌川国芳などがある
北斎「富獄三十六景」、広重「東海道五十三次の内」などが有名
広重の浮世絵と地形で読み解く 江戸の秘密ほかに
花鳥画
相撲絵
武者絵
上方絵(大阪絵)
開花絵
などに分けられる。
(自由テキスト)保存状態
価格に大きく影響する保存状態
肉筆、版画ともに保存の良しあしが価格を上下させる
保存状態の確認内容
- 褪色 紫外線による日焼け、色褪せ
- シミ、カビ、虫食い 図柄のどの部分にシミ、カビ、虫食いがあるかにより価格が変わる
- 台紙やセロテープなどによる破損
- 湿気によるシミやムレ、和紙の破損
- 用紙のトリミング 浮世絵の周囲(耳)の余白の部分のを切り取ってしまったもの
- 補修、補色したもの
版画で摺りおろされた状態で今日まで保存されたもの(オリジナル)は価格も高い
その当時の摺りっぱなしの浮世絵版画は再生産されるものではない
無神経な保存により、価値を半減させることがないように注意したい。
購入した方に強くつたえたい。
もう一度、その時代のものは再生産されない
ここにロマンをかんじるわけですが。
希少価値
浮世絵版画で初摺りと後摺りでは価格が大きく違う。
浮世絵の初摺りは、二百枚摺って一杯というわれる
初摺りの版面は摩減がない
絵師の立会いの下摺り師が摺る
絵師の意図にとても近いイメージで描かれた木版画となる
再販、後摺りになると版面は摩減し、色彩も違ったイメージで摺られる
それらにより全く別の作品のように見える版画もある。
保存状態がよく、初摺り、もしくは初摺りの枚数が少ない場合、世界に一点しか残っていない作品おtなれば希少性が高く、価格もかなりの高額となる
まとめ
イラストレーターとして活動しながらも、和紙や墨、筆、水墨画が好きで絵の教室を始めたころから、とある縁で始めた浮世絵の修復、和綴じ本の修復のお仕事
和紙の知識はありましたが、独特の古書や浮世絵の業界
10年前ほどから仕事をうけながら知識を身に着けていくことができました。
江戸時代の和紙を同時代の和紙で補修する
その当時の絵師や摺り師が、もしくはそれらを購入した時代の人々から現代に受け継がれているかと想像するだけでタイムスリップした気持ちになり、日本の文化、ロマンに触れている感動に包まれます。
先日、役者絵を描く絵師の映画をみました。その画像と補修作業している作品とが重なって何とも言えない気持ちになりました。
そんな感覚を広めたく、多量生産時代の現代において再生産できない作品にふれてほしいとおもいます。
凄いのが100年以上たっても、その当時の感じで残る素材のすばらしさ、そういった作品を残せるほどの商品がある、日本の文化のすばらしさを味わってほしいと願うばかりです。
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